「旧七夕会池坊全国華道展」に行ってきました。
京あはせでは、華道家元池坊様の書籍や機関誌の翻訳を請け負っています。そのご縁で、京都で華展が開催される際には、京あはせスタッフもご招待いただいています。
「旧七夕会池坊全国華道展」は江戸時代から続いている、池坊で最大・最古のいけばな展です。今年は、「花 いのち みらい」をテーマに、池坊会場と大丸京都店会場の2会場で約900作品が展示されました。私たち京あはせスタッフは、池坊会場での展示を拝見しました。
家元の作品
次期家元作品
青年部代表作品
華展では、家元・池坊専永氏、次期家元・池坊専好氏、青年部代表・池坊専宗氏をはじめとして、全国各地から集まった池坊の会員さんたちによる力作が展示されていました。また、作品を鑑賞する人たちも写真を撮ったり、熱心にメモを取ったり、スケッチをされている方もいて、会場は熱気にあふれていました。
会場の様子
熱心に作品を鑑賞する来場者
池坊会館に隣接するWEST18では、館内のカフェの周囲に池坊短期大学の学生さんたちや池坊保育園の園児たちの作品が展示され、カフェの照明と相まって華やかな雰囲気を醸し出していました。また、ホールでは高校生のいけばなコンクール「花の甲子園」の全国大会が開催され、時折大きな拍手が聞こえていました。
保育園児のカラフルな作品
京あはせでは、池坊様からの依頼を受けてさまざまないけばな関連書籍の翻訳を行っています。今はちょうどお稽古用の教科書の翻訳をしているところで、担当のスタッフたちは翻訳の参考にすべく、一つ一つの作品を注意深く観察していました。同行したイギリス人ネイティブスタッフも、実際の作品を前に多くの質問が出てきたようで、「新風体と正風体の違いは?」とか「この作品でこの枯れた葉の意味は?」など、スタッフ間でちょっとした「いけばなQ&A」が繰り広げられました。
通常、翻訳する際にはテキストに掲載されている写真等を参考にしていますが、他の翻訳案件と同様に、実際に現場に立って作品を目にし、立体的な構造を確認することで、より深く、また正しく理解し、それを翻訳物に反映することができます。さまざまないけばな作品の鑑賞を楽しむだけでなく、貴重な取材機会ともなり、スタッフ一同にとって有意義な一日でした。
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